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水質事故の発生防止にご協力ください~原因者にならないために~
水質事故とは?
油類や化学物質が河川や農業用水などに流出することで、水質が悪化してしまうことを水質事故と呼んでいます。
水質事故が発生してしまうと、水生生物が死んでしまったり、悪臭などの環境問題が発生するだけでなく、浄水場が水道用水を取水できなくなってしまったり、水田等に流入して大きな賠償問題になってしまうこともあります。
環境政策課では関係機関と連携して河川の水質保全に努めていますが、毎年こうした水質事故が数多く発生してしまっています。
水質事故は、当然ですが原因者の責任となります。汚染源の除去だけでなく、下流の浄化作業や汚染物質の流下防止対策にかかった費用負担が求められます。また、発生してしまった被害に対し賠償をしなければならないケースもあります。
実際にあった水質事故の事例
工場での機械の操作ミス
貯油施設の操作を誤った結果、床に大量の油類がこぼれ、場内の雨水排水路を経由し河川に流出してしまった。
すぐに場外への流出対策を実施せず、当課への通報もなかったため、住民が発見し通報するまでの間に大量の油類が河川を流下し、下流域の水田への取水に影響が出てしまった。
その結果、長距離にわたって流下防止の対策や流出した油の回収が必要となり、数十万円の費用を請求されることになった。
交通事故
交通事故により燃料タンクを破損。漏れたガソリンが道路側溝を経由し河川に流出してしまった。
給油したばかりだったため満タン状態であり、また道路側溝上に停車したため、そのほとんどが道路側溝内に流入。5キロ以上下流でも河川の全面が油膜に覆われるほどの事態となった。
その結果、オイルマット等ではガソリンを回収しきれず、下流で河川水の表面を堰き止め、溜まったガソリンを原因者負担で産廃業者が回収した。
不要となった床用ワックスを道路側溝に捨ててしまった
家庭において不要となった床用ワックスを家の前の道路側溝に捨ててしまった。
数キロ下流で河川の巡視をしていた河川管理者が河川水の白濁に気付き、当課に通報。職員が白濁水の流出元を探した結果、住宅地内の個人宅であったことが判明。
対策に使用した資材を現物弁償することになったほか、不法投棄として警察の捜査を受けることになった。
浄化槽の適正管理をしていなかった
飲食店を営業していたが、浄化槽を適正管理していなかったため、油分を含んだ未処理水を放流していた。
放流先の河川から取水していた水田に汚水が流入した結果、稲が発育不良となってしまった。
事故後、汚水が流入した水田は稲作ができなくなってしまい、賠償金を払うことになった。
河川に流出してしまったガソリン
オイルフェンスで油の流下を阻止
魚類が斃死してしまった用水路
白濁水(未処理水)の流出
水質事故をおこさないために
工場などでは
- 油類や化学物質の取り扱いには十分注意し、貯油施設や化学物質を扱う施設がある場合は定期的に点検や従業員の研修をおこないましょう。
- 万が一の漏洩に備え、オイルマット等の対策グッズを常備するだけでなく、防液堤や油水分離槽なども整備しましょう。
- 排水処理施設は定期的な点検・メンテナンスだけでなく、水質検査も実施することで異常の早期発見に努めましょう。
- 緊急連絡網を作成するほか、緊急対応時の体制を整備することで迅速な対応ができるようにしましょう。
- 不要となった油分や薬品は放置せず、速やかに処分しましょう。
一般家庭では
- 浄化槽は法律で定められた点検(11条検査)だけでなく、定期的にメンテナンスを受けて適正管理に努めましょう。(浄化槽が原因となる悪臭苦情が増えています!)
- 灯油の貯油タンクを設置している場合は、配管やバルブの定期点検を実施しましょう。
- 給油中はその場を離れず、キャップやバルブの閉め忘れに注意しましょう。
- 不要となった油や洗剤は適正に処分しましょう。
水質事故をおこしてしまったら
万が一、油類や化学物質を流出させてしまったら、流出拡大を防ぐとともに、速やかに当課(0276-47-1893)に連絡してください。被害の拡大防止には、初動対応(対策と通報)の早さが最も重要となります。
通報の義務について
水質汚濁防止法では、施設の破損などの事故が発生し、有害物質等が河川等の公共用水域や地下に排出されたことにより、人の健康や生活環境に被害を生ずるおそれがあるときには、事故時の措置(応急の措置を講じるとともに、その事故の状況等を都道府県知事等に届け出る)をとることを義務付けています。詳しくは環境省のホームページ<外部リンク>に記載してあります。
河川などの異常を発見したら
河川などの水質の異常を発見した時は、当課(0276-47-1893)へ通報くださいますよう、ご協力よろしくお願いします。
土日・祝日の場合は市役所代表番号(0276-47-1111)におかけください。警備員が電話に出ますので、事故情報(異常の内容・発見場所・発見時間・連絡先等)をお伝えください。