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長楽寺絹本著色律台栄宗像
絹本著色律台栄宋像(けんぽんちゃくしょくりつだいえいそうぞう)は、縦64.8cm、横36.5cmの掛軸装で、作者は不明ですが、南北朝時代の制作と考えられています。図柄は律台栄宗(生没年不詳)が曲ろく(きょくろく/説法や法要のときにもちいる椅子)に坐し、手には煩悩を払う時に使う法子(ほっす)を持った頂相(ちんぞう/師が弟子に法をついだ証として与えた自分の肖像)です。上部には賛があったとも考えられますが、上下とも相当切り詰めが行われており不明です。また、本像の画風が長楽寺所蔵の牧翁了一像(ぼくおうりょういちぞう)と近似していることから、ほぼ同じ系統の作者によるものと考えられています。律台栄宗は、栄西(えいさい/日本臨済宗の祖)-栄朝(えいちょう/長楽寺開山)-律台栄宗-円爾弁円(えんにべんえん/京都東福寺開山)-月船琛海(げっせんしんかい/長楽寺第5世)-鑑堂大円(かんどうだいえん/長楽寺第6世)と続く長楽寺台密の相承(そうじょう/教えや悟りの内容を、師から弟子へ伝え受け継ぐこと)では、栄朝の後を嗣ぐ鎌倉時代の高僧です。
指定区分 | 県指定重要文化財[絵画] |
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指定年月日 | 昭和40年7月23日 |
所在地 | 太田市世良田町3113-9(新田荘歴史資料館寄託) |