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金山の地形と地質

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太田市の地形 

 太田市の地形は市域の中央の東に位置する金山丘陵(最高点は金山239m)、市域の北部からみどり市・桐生市に延びる八王子丘陵(最高点は桐生市の茶臼山293.9m)とその周辺の台地・低地からなる平野から構成されています。

 金山丘陵・八王子丘陵は元々足尾山地と一体だったものが、断層が生じて谷となり、さらに大間々扇状地を形成していた渡良瀬川が流路を東に変え、現在のような地形になったといわれています。

 八王子丘陵・金山丘陵の西側には、渡良瀬川が第四紀洪積世後期に形成した、大間々町を扇頂とする広大な大間々扇状地が広がり、扇端の湧水地帯には寺井・小金井・上野井・市野井・金井という「井」の付く地名が連なっています。その南方には洪積台地の宝泉(由良)台地が南に延びており、その周辺は沖積地になっています。 

 八王子丘陵・金山丘陵の東側には、2万4000年前頃から流れを東に変えた渡良瀬川が形成した渡良瀬川扇状地や旧河道・沖積地、渡良瀬川扇状地以前に形成されていた洪積台地の韮川台地があります。

 金山丘陵の南側では渡良瀬川が形成した洪積地・沖積地が広がり、利根川沿いの洪積台地である高林台地は邑楽台地へ続いています。
 太田市の最高点は西長岡町の八王子丘陵籾山峠西方、薮塚本町・桐生市境の山稜上の263.8mであり、最低点は、古戸町利根川河川敷の約29mです。

金山の地形と地質

 金山丘陵は八王子丘陵などとともに、足尾山地から渡良瀬川の断層によって切り離された分離丘陵群のひとつです。南北約3.8km、東西約3.1km、最高点は金山山頂の239m、平野との比高差は170~190mで、複雑な山麓線を有しています。

 金山の地質は山頂を中心とした部分が新生代第三系の金山流紋岩類で、これを北から取り囲むような形で馬蹄形に中生代の足尾層群が取り巻いています。相対的に見ると前者が高く、後者が低くなっています。また金山丘陵北西端には中新世の強戸礫岩層・新第三系の薮塚累層湯ノ入凝灰岩部層が分布しています。

金山流紋岩類  金山流紋岩類は流紋岩質火砕岩類で、熔結凝灰岩を含む火砕流堆積物から成りたっています。火砕流堆積物とは高温のマグマの砕屑物(主に火山灰や軽石)が火口から流出したもので、高温状態の砕屑粒子が熔結したものを熔結凝灰岩と呼びます。
 金山の主体部は金山流紋岩類3と呼ばれる流紋岩質熔結凝灰岩で、金山各所の石切場跡などで見事な柱状節理(ちゅうじょうせつり)を見ることができます。この中で、特に観音山(坂中)北東斜面の「長石(ながいし)」は有名です。
 かつては建物の基礎石や土木工事用の砕石として利用され、地元では「金山石(かなやまいし)」と呼ばれています。

 ※柱状節理:岩石中に発達した四角形・五角形・六角形の柱状の割れ目
足尾層群  足尾層群はかつて秩父古生層と呼ばれましたが、その後の研究の進展により、中生代の地層とされています。金山丘陵では砂岩が多く、粘板岩・泥岩や足尾山地に分布する石灰岩・火砕岩は含んでいません。なお足尾山地に多量に分布するチャートは金山丘陵では見られず、丸山と八王子丘陵の東側と西側に断片的に分布しています。
強戸礫岩層  八王子丘陵の丘陵西端部の一部と金山丘陵の強戸町中強戸地区の南部などに分布し、礫岩を主体とし、凝灰質砂岩を伴っています。長径20cm以上の巨礫は足尾層群のチャート・粘板岩・砂岩、薮塚累層の安山岩・凝灰岩で、中小礫は足尾層群のチャート・粘板岩・砂岩、薮塚累層の安山岩・金山流紋岩・凝灰岩からなっています。
 本層は薮塚累層を不整合で覆う中新世末期の地層とされています。
薮塚累層湯ノ入凝灰岩部層  八王子丘陵の稜線より南西側に広く分布し、金山丘陵では強戸町(中強戸地区)から緑町(旧古氷)にかけての丘陵を構成しています。凝灰岩・凝灰質砂岩ないし砂質凝灰岩・凝灰質泥岩ないし泥質凝灰岩・礫質凝灰岩・礫岩からなり、八王子丘陵側は淡水成、金山丘陵側は浅海成の水成堆積を示す層理が発達しています。この中で、中強戸地区からは浅海棲貝化石や石灰質の殻を持った大型有孔虫の一種で示準化石のミオジプシナが採取されています。

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