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Q13こんなに掘っくり返しちゃって、前の方がよかった。

A13

 これも発掘調査中たびたび耳にした質問、というよりご意見です。
「前」というのは、発掘調査・整備事業に入る前の状態のことを念頭に置いてのご発言かと思われます。
 金山城跡は昭和30年代の燃料革命により、山の雑木や下草が燃料としての需要がなくなって以降、山が大変荒れてしまいました。樹木は思うがままに生い茂り、下草も繁茂し、金山城跡遺構は見えなくなってしまいました。それまで、江戸時代を通じて近代に至るまで、ずっと手入れされて、きれいになっていた金山が金山城の廃城以降、初めて、荒れるに任せるという状況になってしまっていたのです。
 とりわけ、木の根による石垣の破壊はひどく、樹齢数十年程度の木が石垣を壊しているのが、発掘調査によって、あちこちで確認されています。遺跡を保護する立場からすると、何らかの手だてを打たなくてはならない事態であったと言えます。
 史跡の整備はその遺跡を保護し、後世へしっかり伝えるということを最優先とします。このため、発掘調査に際して、遺跡保護の立場から、下草を刈ったり、樹木を伐採したりしました。しかし、むやみに切るのではなく、植物の保護と史跡整備を両立させるための努力もしています。太田市教育委員会ではこの発掘調査に先立ち、調査区域の植物の分布調査を実施し、残せる木は残したり、一部の草本類を移植したりするというような保護策も講じています。この植物調査結果は下記の報告書にまとめられています。
 なお、このようなご質問・ご意見をいただいた方の中には、ほじくり返しているのは整備のための発掘調査であることをご存知ない方もいらっしゃいました。発掘調査中は掘り出された土砂や岩石が山積みになっており、景観が以前と大きく変わっていたため、驚かれたものと思われます。その後、発掘調査の成果を受けて、整備が進むにつれて、多くの方から、金山城跡の整備事業に対するご理解あるご意見をいただいております。

金山城跡植物調査報告書 付 金山の野鳥

『金山城跡植物調査報告書 付 金山の野鳥』
(平成9年3月 太田市教育委員会編集発行A4判93ページ カラー)

金山山頂部の史跡指定を受けている区域のうち、
第1・2期整備計画範囲にあたる約18.3haの範囲において、
平成6・7年度の2ヵ年にわたり植物調査を実施し、その結果を取りまとめたものです。
 本書は太田市立図書館を始め、県内の主な図書館で閲覧できます。

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