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整備方針

 金山城跡は国指定史跡であり、先に述べたような観点で事業が実施されますが、特に、復元整備にあたっては学術的に十分裏付けられた証拠が求められます。しかし、残念ながら、金山城に関する当時の絵図などは全く残っていないため、「松陰私語」や「永禄日記」など、当時の記録類を除くと、発掘調査で発見された遺構や遺物からしか当時の様子を知る手がかりはありません。
 従って、発掘調査によって得られた情報を分析し、他の類例と照らし合わせ、想定復元を進めて行くことになります。金山城跡では、中世史・城郭史・考古学・建築史・造園史などの専門家による金山城跡調査・整備専門委員会及び文化庁・群馬県教育委員会の指導により、発掘調査・復元整備を実施しています。
  金山城跡では平成6年度から平成12年度までを第1期整備事業として、日ノ池・大手虎口・南曲輪・月ノ池・馬場曲輪・馬場下通路において、通路形態を明確にし、往時の山城の景観を再現する整備を進めてまいりました。第2期整備に向けて現在も発掘調査を進めており、今後は「西城」を中心に整備計画を進め、「見附出丸」の通路や斜面にある防御のための曲輪、また駐車場脇にある「喰い違い土塁」などの再現を目指しています。
  しかし、整備工事に入る以前に、長年にわたり整備計画の策定や様々な調査など周到な準備が行われています。戦国山城に限らず、史跡整備は一朝一夕に実現できるものではなく、金山城跡では下表のような過程を経て、整備が実施されてきました。

詳細情報
年度 計画・整備 調査 委員会
昭和52年度
保存管理計画策定
昭和60年度
保存管理計画策定(再策定)
文化財調査委員
金山関連事業連絡会議設置
昭和63年度
整備基本構想策定
平成4年度
整備基本計画策定
(基本設計含む)
日ノ池生物調査
日ノ池レーダー探査
発掘調査(~現在も調査中)
平成5年度
実施設計
(~現在/毎年翌年度分を作成)
平成6年度
史跡整備事業(~現在)
植物調査
史料調査(平成7年度『金山城と由良氏』発行)
金山城跡調査整備
専門委員会設置
平成7年度
植物調査
(平成8年度『金山城跡植物調査報告書 付金山の野鳥』発行)
平成8年度
平成9年度
平成10年度
『金山城跡 月ノ池発掘調査報告書』発行
平成11年度
平成12年度
第1期整備事業 完了
『史跡金山城跡環境整備報告書 発掘調査編』発行
平成13年度

 金山城跡で現在進めている復元整備は、基本的には、金山城の最終段階の形状、すなわち、戦国末期の天正18年(1590)に金山城が廃城になる直前の姿を再現することを目的としています。

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