トップ > 組織・電話番号 > 教育委員会-文化財課 > トピックス > 石積み手法

石積み手法

  従来、城の石垣は、江戸時代の軍学書により、「野面積み(のづらづみ)」「打込(うちこみ)ハギ」「切込(きりこみ)ハギ」の3種類に分類されてきました。戦国時代の城の石垣は「野面積み」の範疇で理解されることが多かったのですが、近年、戦国時代の城の発掘調査や石垣の復元整備が全国各地で実施されるにつれて、単に、野面積みというだけでは説明できない事例が増加しています。これは各地の石工集団が、使用される石の材質に規制された独自の石積み技術を持っていたためと考えられています。
  このような状況に対して、城郭に関する既存の解説書・辞典類では充分に対応しきれなくなってきています。金山城跡の発掘調査・整備事業において使用している「土塁石垣」という用語も、戦国期の山城で、石積みされた土塁は金山城をおいて他に類例がなく、簡潔に表す語がなかったため、造語されたものです。

広く知られている実城・新田神社裏手の石垣

広く知られている実城・新田神社裏手の石垣
 (金山城跡の石垣の中で現存高2.8mと
最も高く、最も大きな石を使っています)

実城域南端

実城域南端
(「南木戸」の標識柱付近)の石垣
(実城裏の石垣に次ぐ大きさの石を
使用しています)

 金山城跡の石垣については、かつて、「野面積み」・「牛蒡積み」で積まれていると言われてきましたが、現在までの発掘調査では、40?×30?位の大きさの石を横長に使い、横目地が通るように積んでいる所が多いことがわかっています。
  また、金山城跡の石積みの技法には新旧2種類の積み方があり、新しい石垣には下図のように、最下段の石を20cmほど前へ出して据え付ける「顎(あご)止め石」(東京都八王子市にある八王子城跡の発掘調査報告でいう「地覆石」)の技法が使われています。

石積みの技法

三ノ丸下の新旧2期の石垣

石積み技法に違いがある
三ノ丸下の新旧2期の石垣
(整備では古い石垣を覆う形で
外側の新しい石垣を復元しました)

三ノ丸下石垣の根石

三ノ丸下石垣の根石(ヤ穴あり)

大手筋違い虎口南虎口

大手筋違い虎口南虎口
(城の最終時期にはふさがれていた)
の南曲輪側の石垣
(「布目崩し積み」に似た積み方で
川原石の間詰めが目立ちます)

6期変遷土塁のうち5期目の石垣

6期変遷土塁のうち5期目の石垣
(横長の石を用い横目地が通る「布目積み」に
似ており、顎止め石の技法で積まれています)

▲このページの先頭へ