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史跡整備の考え方
史跡整備は史跡の積極的な活用を図るために実施されるものですが、遺跡の保護・保存を最優先します。整備によって、遺跡が壊れることのないよう、十分な手立てを講じた上で、施設の設置や復元整備等が実施されることになります。
整備の手法には、あまり遺跡に手を加えず、訪れた人が過去の姿を想像する方法と、こうであったのではないかと資料に基づいた推定復元を行い、具体的な形として示す方法との二つがあります。このどちらにも一長一短がありますが、近年、史跡を理解するためには、「復元」(原寸大模型)が有効と考えられる様になってきています。ただし、この場合でも、常に、史跡全体を復元整備するわけではなく、手をあまり付けず、遺跡を訪れる人、また後世の人にその解釈・評価をゆだねる部分も残すようにします。
史跡整備はテーマパークとは違って、アミューズメント(娯楽)性ではなく、史実や学習の観点から実施されます。復元整備にあたっては、史実にないもの、歴史的に根拠がないものを作ることはできません。また、技術面では、極力、伝統的素材・伝統的技法が使用されます。
鉄筋コンクリート製の天守閣が地域のモニュメントやランドマークとして、城跡あるいはその隣接地に建てられ、資料館などになっている例が多くありますが、これは基本的に史跡指定地外において、史跡整備とは異なる見地から実施されたものです。
なお、 史跡整備の用語として、「復元」と「復原」を使い分ける場合がありますが、本稿では混乱を避けるため「復元」を使用し、使い分けをしていません。

