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坂中・北曲輪
実城と二ノ丸との間の堀切を抜け、裏馬場西端から北側へ降りると、長手から延びる井戸沢と東金井から延びる大日沢が合わさる尾根に二重の堀切があります。この北西に天神山(209.9m)の烽火(のろし)台、北東の観音山(191.9m)には「坂中(さかなか)」または「北曲輪」と呼ばれる曲輪があります。坂中の実城側には二重の堀切が築かれています。なお、この天神山は高山神社がある天神山とは別の山です。
この曲輪の北東斜面には「長石(ながいし)」と呼ばれる凝灰岩の柱状節理の露頭があり、この石の上に白米を滝のように流して、城内に水が豊富にあるように見せかけたという、いわゆる「白米城伝説」が残っています。この伝説は全国各地(『国史大辞典』によると80箇所)の城にあります。なお、長石は谷の奥まった部分にあるため、麓からだと直下まで近づかないと見ることはできません。
坂中(北曲輪)にある観世音の石造文字塔
(周辺には矢竹の群生も見られます)
長石(長さ約15m)
天神山は北方の見晴らしもよく、丸山の砦(太田市丸山町の丸山114.8m)・唐沢山城(太田市吉沢町の唐沢山261.1m)・茶臼山の砦(桐生市広沢町の茶臼山293.9m)、さらには桐生城(桐生市梅田町の柄杓山361.0m)方面と連絡をとったものと考えられます。

実城西方の物見台から、天神山(右端)・丸山の砦・
唐沢山城・桐生城方面を望む(左後方は赤城山)

