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特定外来生物クビアカツヤカミキリについて
クビアカツヤカミキリは、サクラやウメなどに産卵し、幼虫が樹木の内部を食い荒らす外来昆虫です。食害が進むと、被害樹木の枯死や落枝、倒木などの被害が発生するおそれがあります。
群馬県内の公園などでもクビアカツヤカミキリの発生が確認され、東毛地域での被害が拡大しています。
特定外来生物に平成30年1月15日付けで指定され、飼育や販売などが禁止となり、生きたまま持ち運ぶことも違法になりました。
クビアカツヤカミキリ(成虫)
名称(和名) | クビアカツヤカミキリ |
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原産地 | 中国、台湾、朝鮮半島、ベトナム |
体長 | 体長は20〜40mm(触覚は含まない) |
特徴 | 胸部(クビ)が赤色。体全体は光沢のある黒色。メスの触覚は体長と同程度の長さ。オスの触覚は体長よりも長い。独特の異臭を放つ。 |
生態 | 幼虫は樹木内で2〜3年かけて成長し、さなぎになる。成虫の活動時期は6月から8月頃で、幹や枝の樹皮に産卵する。一匹のメスが1000個以上産卵した例があるなど、繁殖力が強い。成虫の寿命は2週間以上。 |
被害樹木 | サクラ、ウメ、モモ(ハナモモ)、スモモ(プラム)、プルーン(西洋スモモ) |
主な被害 | 幼虫は生きている樹木に侵入し、樹木内を食い荒らします。被害が進行すると、樹木は弱り、枯死してしまいます。枯死した樹木は、落枝や倒木のおそれがあります。古木や、病気等で弱った木によく侵入します。 |
クビアカツヤカミキリの確認方法
(1)フラス
- 幼虫は樹木の外に、「フラス(木くずとフンが混ざったもの)」を排出します。
- 基本的に棒状(かりんとう状)で、樹木の下や枝分かれした幹の上などに排出されます。
- 2年目以降の幼虫はとくに「フラス」を大量に排出し、樹木を枯死させる原因となります。
- 根元などの場合は、棒状にならない場合があります。
棒状(かりんとう状)に排出されるフラス
(2)侵入孔
- 被害樹木には「フラス」が出ている侵入孔があります。
- 1本の樹木に複数の侵入孔がある場合があります。
- 侵入孔は樹木の幹にあることが多いですが、太い枝にもある場合があります。
- 根元に「フラス」がある場合は、根元から1.5m位の高さにある場合が多いです。
- 被害が進行すると、高所に移動します。
- 被害が進行し、侵入孔や脱出孔が複数確認され、樹木内で侵入路がつながっているような場合は、薬剤などでの駆除が難しくなります。
幼虫や成虫の駆除について
- 幼虫は、樹木に入り込んでいることから、侵入孔のフラスを針金などで除去し、薬剤で駆除してください。薬剤注入後は効果を確認するため、新たにフラスが発生しないことを確認してください。
※注入用薬剤の貸出を行っております。詳しくは「樹幹注入用薬剤(スプレー式)を貸出します」
- 成虫は、見つけ次第踏みつぶすなどで、すみやかに確実に駆除してください。
被害樹木の伐採について
- 倒木や落枝などで人がけがをするおそれがあり、クビアカツヤカミキリの発生源となってしまうため、被害樹木を伐採しなくてはならないこともあります。
- 被害樹木を伐採する場合は、樹木内の幼虫などを特定外来生物として取り扱うため、『特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律(外来生物法)』の「運搬」「保管」に該当しないような対応が必要です。
【環境省通知】特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律の規制に係る運用(クビアカツヤカミキリの運搬及び保管)について(環境省)[PDFファイル/108KB]
関連情報
【群馬県ホームページ】クビアカツヤカミキリに注意してください<外部リンク>
【群馬県ホームページ】クビアカマップ パソコン用ホームページ<外部リンク>
(自然・環境情報>ぐんまクビアカマップ)
【群馬県ホームページ】クビアカマップ スマートフォン用ホームページ<外部リンク>