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シニアeスポーツ、始めました!
シニアeスポーツで楽しく健康増進
近年注目されるシニアeスポーツ
シニアeスポーツとは
まず、「eスポーツ」とは「電子スポーツ」を意味し、主にゲーム機やパソコンなどを使用し2人以上の人で競う対人競技のことです。ここで言う「スポーツ」とは「競技」という意味で、体を動かす運動という意味ではありませんが、主に脳を使って対戦をすることから脳のスポーツとも言われます。
テレビゲームは以前から存在するものですが、家庭用インターネットの普及・性能が向上したことに伴い、自宅にいながら気軽に世界中の人と対戦できるeスポーツが若者を中心に爆発的に人気となっていますが、その中でも、シニア世代が取り組むものについて、特に「シニアeスポーツ」と言います。
なぜシニアeスポーツが注目されるのか
シニア世代を取り巻く環境
シニア世代は定年退職や加齢により社会的交流が減っていく傾向になります。また、それだけでなく近年は感染症の拡大により外出を控え自宅で過ごす時間が大きく増えたことが重なり、外出の機会や社会的交流が大幅に減ったため、日常生活に刺激が少なくなり認知性リスクが高まっている状況にあると言われています。実際に、本市でも地域包括支援センターの介護に関する相談受付件数がコロナ前と比較し急激に増加しており、シニア世代の社会活動参加促進が重要な課題となっております。
しかし、これまでシニア同士の重要な交流の場であった老人クラブの加入率低下が続いています。これは60〜79歳の男女の約7割が「自分を高齢者だと思っていない」と感じているようで、定年退職前は仕事でパソコンなどの電子機器を日常的に使い、携帯電話も使いこなしていた世代では「輪投げ」や「ゲートボール」「囲碁将棋」などの老人向け活動に関心を持つ人が少なくなってきています。
その代わり、本市においても「タブレット講座」や「SNS講座」などの講座が人気になり、まちなかのパソコンスクールがシニア世代の憩いの場となっている例もあるなど、シニア同士の新たなコミュニケーションの場としてデジタル分野のニーズが高まっています。
そこで全国的に取り組みが始まっているのがシニアeスポーツです。
デジタルニーズを捉えているだけでなく、シニア層を老人扱いせず若者と同じ遊びに取り組むことで“時代の流れに乗っている”と感じることができる面も、人気の要因ではないでしょうか。
体を動かすスポーツでないからこそ世代間交流が可能
eスポーツは運動のスポーツでないからこそ、足腰が悪かったり身体に障害があるなどの事情があったとしても、気軽に始めることができ、怪我の心配もありません。レースゲームや音楽ゲーム、パズルゲームなどは操作が非常に簡単で単純であるため、始めてみるには非常にハードルが低いジャンルとなっています。
また、シニア同士だけでなく子どもや孫世代と一緒に楽しむことができ、世代間交流をすることができます。
以前本市が開催したシニアeスポーツ講座の参加者からも、「帰ったら孫とやってみたい」「孫のゲーム音がうるさくて怒ってばかりだったけど、一緒にできるようになったと思うと楽しみ」「地域の仲間とやってみたい」など、非常に前向きな感想をいただくことができました。
全国的には80代や90代のゲーム系Youtuberが誕生し、そのインパクトから若い世代に注目され配信中に応援コメントをたくさんもらうなど、新たな交流の場としてゲームが活用されている例もあります。
認知症予防効果が期待されている
eスポーツに取り組むことで、ゲーム内のキャラクターや乗り物の操作だけでなく、相手の動きを予測しそれに臨機応変に対応する必要があることから、自然と脳を使うため脳トレとしての側面もあり、脳の活性化や認知機能を向上させることができると期待されています。
また、ゲームであることから楽しく取り組むことができ、対戦相手との練習や対戦の場を作ることでシニア層の新たな交流の場となり、社会とのつながりを創出することができ、孤立予防やいきがい推進につながると言われています。
ジャンルの幅が広い
eスポーツの種目は一つではありません。
自動車が好きな人はレースゲームがありますし、昔野球やサッカーをやっていたが今はできない…という人も野球ゲームやサッカーゲームもあります。また、囲碁や将棋、麻雀のゲームもあるので相手がいなくてもコンピューター相手だったりオンラインで全国の人と対戦ができます。音楽、ダンス…とジャンルはきりがないほどです。
例えばレースゲームであれば車高や車重、エンジンやギヤ、タイヤの種類等を細かく調整でき、見た目を好きなデザインに塗り替えることもできます。これを実車でやろうと思えば膨大な金額がかかってしまいますが、ゲーム内であれば満足行くまで好きなだけいじることができ、全開で走っても事故で怪我をすることもありません。
様々な趣味を持った人が自分の好きなジャンルで取り組むことができるのも、大きな魅力となっています。
ねんりんピックで正式に種目化
高齢者の健康増進、社会参加、いきがいの高揚を図り、ふれあいと活力ある長寿社会づくりを目指して開催される『ねんりんピックはばたけ鳥取2024』から、文化交流大会としてeスポーツが正式に種目化されます。
こうしたことからも、今後全国的にシニアeスポーツがますます普及し、プレイヤーが増加していくことが想定されます。
ゲームは身体に悪いのではないか
当然ですが、自宅にこもってゲームだけやっていれば健康的ではないでしょう。
例えば本だけ読み続けていれば知識は豊富になりますが身体は弱り、目や腰が悪くなるかもしれません。ウォーキングが健康に良いといって毎日長時間歩き続けていると痩せて代謝は上がりますが膝を悪くするかもしれません。
何でもそうですが、ほどほどに他の活動とバランス良く取り組むことが大切です。
日々のウォーキングや体操、外出などの身体を動かす習慣は続けていただき、今までボーッとしていた時間の一部をゲームの時間に変えてみたり、時間が空いたときや天気の悪い日に取り組んでみるのが良いでしょう。
太田市シニアeスポーツ推進事業
本市ではシニア層にeスポーツに触れるきっかけを提供する場として、シニアeスポーツ講座や各種イベントを開催します。
シニアeスポーツ講座
eスポーツって何?とりあえずやってみたい。という方向けに、1年を通して市内各地区でシニアeスポーツ講座を開催します。
- 対象 市内に住民登録をしている60歳以上の人
- 参加費 無料
- 申込方法 開催する場合は事前に広報おおたでお知らせしますので、記載の方法でお申し込みください。
- 開催場所 主に平日に行政センター等の公共施設で開催します。
- 持ち物 不要
出前講座
市内60歳以上のグループや、市内60歳以上の人を対象とした講座等を実施する団体や組織に対し、講師と機材をセットで派遣します。派遣の条件については下記のとおりです。
- 出前講座の費用は無料です。講師への謝礼も不要です。
- 出前講座の参加費が無料であり、非営利目的の利用に限ります。
- 参加者は10人から30人の範囲で対応可能です。 ※やむを得ない理由で欠席となり当日10人を下回る場合は可。
- 会場の予約、机や椅子の用意、参加者の募集については申請者がおこなってください。
- 会場の使用料等、出前講座では費用負担はできませんので、申請者が負担してください。
- 会場は原則室内とし、電源コンセントが最低2口使用できる場所を用意してください。
- 持ち込む機材はゲーム機、ゲームソフト、ディスプレイ、専用コントローラー、延長コードです。
- 機材のみの貸し出しはおこなっておりません。
- 使用するゲームソフトについてはご相談ください。
- ゲームソフトの使用許諾申請の関係上、開催日の2ヶ月前までにご相談ください。
- 出前講座の受付は、1ヶ月あたり2団体までです。受付状況によってはご希望に添えない場合もございますので、お早めにご相談ください。
出前講座のお申し込み、お問い合わせは当課へ電話でお願いいたします。
普及啓発イベント
多くの方に気軽にシニアeスポーツに触れていただけるよう、ショッピングセンター等で自由参加型イベントを開催します。
シニア同士だけでなく、ご家族(子や孫)とも一緒に参加できますので、ぜひ足を運んでみてください。
第1回【終了しました】
- 日時 令和5年5月20日土曜日 午後1時から午後5時まで
- 場所 イオンモール太田 1階 セントラルコート ※大きなディスプレイがあるスペースです
- 対象 60歳以上の人 ※家族同伴参加可能
- 内容 市長VS老人クラブeモータースポーツ対決(午後2時頃)、シニアeスポーツコーナー、認知能力チェックコーナー
- 参加費 無料
- その他 申込は不要ですので、当日開催時間内に会場にお越しください。