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イマコレ みんな大好き!牛乳ができるまで(広報おおた令和6年12月15日号掲載)

8 働きがいも経済成長も
ページID:0042051 更新日:2024年12月13日更新 印刷ページ表示

 

東毛酪農業協同組合 取材レポート!

令和6年12月15日号の「広報おおた(イマコレ)」で掲載した学校給食でおなじみの東毛酪農の牛乳。

ここでは紙面に載せきれなかった取材レポートをモ〜っと紹介します!

 

東毛酪農の歴史

学校給食でおなじみの東毛酪農の牛乳。
東毛酪農業協同組合は昭和33年に創業し、昭和51年から牛乳の生産工場の稼働を開始しました。また、東毛酪農の代名詞でもある「低温殺菌牛乳」は昭和58年から、消費者の要望を受けて生産が始まりました。
現在は東毛地区(桐生市を除く)の学校給食に牛乳を提供するほか、低温殺菌牛乳を中心とした牛乳の販売、チーズやアイスクリームなどの加工品の販売を行っています。

 

牛乳ができるまで

東毛酪農の朝は午前3時から、ボイラーに火をつけ、牛乳瓶やケースの洗浄からはじまります。ここでは、皆さんの食卓に牛乳が届くまでの流れを紹介します。

(1)受乳

1日平均25トンもの生乳が運び込まれます。生乳は受入検査を行った後に、魔法瓶のように外側を冷水で包んだ2層構造のタンクへ貯蔵されます。
生乳タンク

 

(2)貯乳

濾過器を使って清浄し、その後一度大きなタンクに貯蔵されます。

 

(3)殺菌

おいしさを壊さない低温殺菌(75℃で15秒または63℃で30分)を行います。

 

(4)成分検査と充填

成分検査を行った後、牛乳を紙パックや瓶に充填します。
パック詰め全貌

詰める作業はこの大きな機械の中で行われていました!
機械の中は…

紙パックをセット

牛乳パックセット

次々と紙パックが成形されていきます

紙パック回転

機械の上にあるタンクから牛乳を流し込み封入まで行ったあと出発!

流れる紙パック

(4)いよいよ出荷!?

充填された牛乳をケースに箱詰めし、翌日の出荷に向けて準備します。

きれいに並べられ機械でケースに移します。出荷量が少ない牛乳パックやビン牛乳は手でケースに移すことも。

揃えられて箱詰め

 

(5)最終検査

出荷を待つ間に味や風味、脂肪の量、細菌を調べる最終検査を行います。
この検査結果が出るのは翌日のため、スーパーなどに並ぶのも翌日以降になります。

検査

 

(6)安全でおいしい牛乳が学校や食卓へ!

製品になった牛乳は、ケースに詰められ冷蔵庫で保管された後、配送用のトラックに詰められ皆さんのもとに届きます。

牛乳イメージ

 

スーパーで並ぶ牛乳、おいしさの違いとは?

皆さんはスーパーで牛乳を購入するとき、何を基準に選んでいますか?
価格、紙パックの色、採乳された場所…いろいろと違いはありますが、次に牛乳を手にするときはパックに書かれた「殺菌」の項目をチェックしてみてください。


一般的に販売されている牛乳は「超高温瞬間殺菌」と呼ばれる120~130℃で短時間2~3秒間で殺菌処理される方法がとられています。
この方法は大量生産に向いている殺菌方法ですが、製造の工程で牛乳に圧力をかけて乳中の脂肪球を砕いてしまうほか、高い熱により有用菌まで死滅させてしまうため、カルシウムやタンパク質が熱変性を起こしてしまいます。それにより、栄養分が減ってしまったり、牛乳の風味の変化(牛乳臭さ)が生じてしまう原因となっています。

 

パスチャライズド牛乳って何?

東毛酪農の牛乳は、生乳を低温殺菌(パスチャライズ)する方法で作られます。低温殺菌された牛乳はタンパク質の変化が生じにくく、生乳に近い風味や栄養素を保つことができます。
学校給食でおなじみの「みんなの給食牛乳」も75℃で15秒低温殺菌する方法で作られています。学校給食にパスチャライズド牛乳が提供されるのは、県内では太田市含む東毛地域だけ、全国的にも珍しいことだそうです。
超高温瞬間殺菌の手法よりも時間も手間もかかる低温殺菌ですが、牛乳嫌いの子どもを増やさないためにも、「同じ牛乳であればよりおいしい牛乳を」という気持ちで日々作り続けています。

 

\ぼく牛乳だ〜いすき!!/

子牛

 

稀少!ノンホモジナイズド牛乳

一般的な牛乳は製造過程で、牛乳に圧力をかけて乳中の脂肪球を砕いてから超高温殺菌を行います。ノンホモジナイズド牛乳は生乳をそのまま63℃の低温殺菌を行うことで、より絞りたてに近い牛乳を味わえます。

 

タンクに入っている生乳を時間差で低温殺菌することで、均一な品質を保つことができます。

63度

 

酪農業を取り巻く現状

皆さんは牛乳の原価は何円くらいだと思いますか?
…答えは1リットルあたり150円くらいだそうです。

近年では、円安の影響による飼料の高騰、設備の維持管理や燃料費・輸送費のコスト増などにより、牛乳の生産にかかる経費が徐々に高くなっています。一方で、最盛期には東毛酪農管内に660戸いた酪農家も、現在は18戸(県内約300戸)まで減少してしまうなど、高齢化などによる担い手不足も日に日に深刻になっており、地域における酪農業の経営は難しい舵取りを迫られています。

牛は生き物なのでお世話も24時間365日。酪農家の方々は今日も朝早くから、皆さんの食卓においしい牛乳を届けるために頑張っています。

 

\酪農家のみなさんを応援してね/

こうし2

 

年末年始は牛乳を飲もう

牛は夏が苦手で、餌も食べる量が減るため乳中の脂肪分も少なくなります。一方で冬になると、餌もよく食べるようになり乳中の脂肪分も多くなります。つまり、夏に比べて冬の方が濃厚な牛乳を楽しめるようになるのです。
牛乳の生産量も、夏に減少し冬に増加します。

しかし、消費者である私たちは寒くなる冬は牛乳を飲み控えてしまう上、冬休みになると学校給食も休止になるため、
手軽にカルシウムを摂取できる牛乳は子どもだけでなく、高齢者にもおすすめです。冬は牛乳の生産量が増える一方で、学校給食の休止や消費が落ち込むことで生乳が余ってしまうことがあります。牛乳を片手に一年を振り返るとともに、新年をお祝いしませんか?

 

組合長からひとこと

冬は牛にとって過ごしやすく、餌もよく食べるため濃厚な牛乳を楽しめます。電子レンジなどで少し温めてホットミルクにすると更に甘みが増しますし、牛乳独特の臭みがない低温殺菌牛乳はコーヒーや紅茶に入れても味を邪魔しません。手間を惜しまず作ったこだわりの牛乳をたくさんの人に味わってほしいです。

 

東毛酪農の牛乳が購入できる場所はこちらからチェック!<外部リンク>