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第1回下水道講座 (2)下水処理の仕組み
家庭や工場で発生した汚水は、下水管を通って下水処理場まで運び、きれいな水にする処理を行ってから河川等に放流します。
(出典:国土交通省関東地方整備局HP)
下水処理場
下水処理場では、バクテリアなどの微生物が下水の汚れを食べることを利用して、下水をきれいに処理します。きれいに処理された下水は、河川や海などに放流されて自然の水循環に戻っていきます。太田市の令和3年度決算の下水処理にかかった費用は年間約25億7000万円でした。汚水処理にかかる時間(処理場に汚水がはいってから排出されるまで)は約15時間です。
沈砂池
処理場に運ばれた下水は、まず、沈砂池と呼ばれる池に入り、下水の中に含まれている大きなゴミや砂は、ここで取り除かれます。
最初沈殿池
大きなゴミや砂を取り除かれた下水は、最初沈殿池に入ります。この池をゆっくりと流れていく間に、沈砂池では沈まなかった小さなゴミや砂はそこに沈んで取り除かれます。
エアレーションタンク(反応タンク)
最初沈殿池を通った下水は、エアレーションタンクに入ります。エアレーションタンクでは、バクテリアや原生動物のような微生物の集まり(これを「活性汚泥」という)を下水に混ぜて、空気を吹き込みます。活性汚泥は、下水に溶けた空気で呼吸しながら水の汚れを食べ、増殖し、水はきれいになっていきます。
最終沈殿池
反応タンクで増殖した活性汚泥は、この最終沈殿池で沈み、取り除かれ、下水はきれいになります。