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普光庵月船琛海墓所出土品 骨蔵器・蓋石
普光庵(ふこうあん)は、長楽寺第5世月船琛海(げっせんしんかい/法照禅師)のために同寺第10世牧翁了一(ぼくおうりょういち)が建てた塔所(たっしょ/墓)です。昭和12年9月落雷を受けた老杉の切株下から、月船琛海と弟子6人の骨蔵器(こつぞうき)が発見され、禅宗僧侶の埋葬形式である普同塔(ふどうとう/共同埋葬)と所在が確認された遺跡です。月船琛海の骨蔵器(古瀬戸灰釉三耳壺<かいゆうさんじこ>)は、石櫃(せきひつ/安山岩製、縦54.5cm、横36.3cm、高さ30cm)に納められ、「月船和尚」の刻銘のある蓋(ふた/凝灰岩製、厚さ6cm、一辺30cm)がのせられていました。弟子6人の骨蔵器(古瀬戸灰釉四耳壺<かいゆうしじこ>2点、灰釉瓶子<かいゆへいし>4点)は、月船琛海石櫃の西側に南北一列に並んで発見されました。月船琛海の骨蔵器のように埋葬者が特定できることは全国的に珍しく、骨蔵器は瀬戸焼の編年基準となる貴重な資料です。
指定区分 | 県指定重要文化財 |
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指定年月日 | 平成12年3月21日 |
所在地 | 太田市世良田町3113-9(新田荘歴史資料館) 高崎市綿貫町992-1(群馬県立歴史博物館) ※画像で一番左の「古瀬戸灰釉四耳壺」は群馬県立歴史博物館所蔵 |