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世良田祇園今井の屋台 附下座
八坂神社は、農業・疫病除けの神として広く信仰されていますが、特に夏祭りは「世良田祇園」として知られています。かつての世良田祇園では、11台の屋台が繰り出して祇園ばやしを競い合いながら、旧世良田村内を曳き廻していました。この祇園ばやしが夜空にこだまして絢爛幻想な世界を現出し、関東の三大祭りの一つに数えられていました。
世良田祇園は、7月第4土曜日・日曜日に行われます。祭初日には、屋台が曳き廻され、祇園ばやしでにぎわいます。村人により祭り屋台・はやしが良く保存されており、御輿の渡御などに世良田祇園の伝統が受け継がれています。世良田町には現在8台の屋台がありますが、この屋台もその内の1つです。世良田村という一寒村に北関東随一と言われた盛大な祇園会が行われたことの歴史的意義は大きく、ここに雲集した当時の人々の信仰心が偲ばれます。
今井の屋台は、高さ約5.4m、長さ約5.9m、幅約2.9mで、欄間等には豪華な彫刻が施されています。この彫刻は、下座にある銘により、元治元年(1864)武州明戸村(現埼玉県深谷市)の彫師岩吉の手に成り、屋台は世良田町の長谷川竹次郎により造られたものです。
今井の屋台の下座
指定区分 | 市指定重要有形民俗文化財 |
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指定年月日 | 昭和58年4月8日 合併に伴い、平成17年3月28日に改めて新市の文化財として指定されました |
所在地 | 太田市世良田町3172-4 今井区 |