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青蓮寺の間引き絵馬
青蓮寺の間引き絵馬(しょうれんじのまびきえま)は、この寺に伝わる絵馬で、子返し図とも呼ばれています。
間引きは、江戸時代中期以降、広く行われた堕胎(だたい)・生児圧殺の風習で、財政困難におちいった諸藩が、貢租収取を強め、くわえて災害が農村をおそい、農民の生活が苦しくなる過程で行われたといわれます。
天保4年(1833)~7年(1836)に起こった全国的飢饉(ききん)で冷害・洪水・大風雨が続き、諸物価は高騰し、下層農民や町人等は離散困窮し各地で一揆が激発しました。また、当地でも大洪水・冷害等に見舞われました。
こうした時代背景において非人道的な間引きを戒めたのが間引き絵馬です。産婦が子供を殺している様子と、鬼の姿が描かれています。
間引き絵馬は、県下でも数少なく歴史的資料・民俗的資料の見地からも貴重です。
指定区分 | 市指定重要有形民俗文化財 |
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指定年月日 | 昭和59年12月24日 合併に伴い、平成17年3月28日に改めて新市の文化財として指定されました |
所在地 | 太田市世良田町3113-9(新田荘歴史資料館寄託) |