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江戸時代の新田岩松氏のお殿様はとても絵が上手でした。特に「新田猫」はネズミを追い払う効果があると養蚕農家を中心に人気になったそうです。太田市20周年を記念してこの「新田猫」をモチーフに新しいキャラクターが誕生しました。市の公式マスコットキャラクター「おおたん」と仲良く太田市を盛り上げていきます。
「Neo」はギリシア語で「新しい」を意味します。新田猫をモチーフにしたことと、これからの太田市の発展を願って「NEO」と「OTA」を合せて「NEOTA」と名付けました。
新田猫をモチーフにして、誰からも愛されるキャラクターを太田市出身で世界的に有名なファッションホイルデザイナー片岡達也(かたおかたつや)さんがデザインしました。
新キャラクターの要件にプラスして片岡さんがネオタのテーマにしたのは「愛」。「愛は表現できても、それを形にするのは難しい」、「ネオタを見て感じて、触れ合って、この街をきっかけにたくさんの愛を感じてくれたらいいですね」と片岡さんは語ります。
プロフィール
1973年2月13日生まれ、太田市出身。1996年より米国のタイヤホイールメーカーMHTで、ファッションホイールデザイナーとして活動。ラスベガス、世界三大ショーSEMAにて独創性のある異質なデザインが注目され一気にスターダムへ。2002年にフリーとなり米国を中心に15社のデザインを担当した。日本では渡米前の二年間、新宿の浮浪者だった片岡が米国でリムジンに乗るまでというシンデレラストーリーが話題に。その後複数の企業の製品や商品をプロデュースしながら、2016年より出身地である群馬県太田市にてクラフトビール『CHROA(クロア)』のプロデュースにも携わる。
新田岩松氏の歴代当主が4代にわたって描いた猫絵は、ネズミ除けの効果があるとされ蚕室などに貼られ、養蚕の神様として信仰されていました。「蚕を食い荒らすネズミの害は新田義貞一族の怨霊によるもの」との俗信があったため、それに対抗できるものとして、特に人気を集めました。また、「交代寄合」格の旗本として江戸城へ登城するための費用を捻出するため、4代にわたり猫絵を描き養蚕農家に販売していましたが、明治時代になると美術品としてヨーロッパで評価され、男爵となった殿様(新田俊純)はバロンキャットと呼ばれました。
群馬クレインサンダーズマスコットキャラクター「サンダくん」の人気の高まりとともに市の新キャラクターを待望する意見が複数寄せられていました。一方で「新田猫」が文化財として注目され多数の企画展が行われています。新キャラクターを「新田猫」の文化的歴史背景に着眼したものにすることで、太田市の歴史や魅力を有効に発信することができるものです。
太田市をPRするためのキャラクターとして、イラストなどをWebや紙媒体で使用するほか、20周年記念グッズを製作し配付します。また、今後は民間事業者と協力してオリジナルグッズやふるさと納税返礼品など幅広く商品化を目指し、市内外にキャラクターを認知してもらうことで市のPRに繋げます。