本文
長楽寺絹本著色慈覚大師像
絹本著色慈覚大師像(けんぽんちゃくしょくじかくだいしぞう)は、縦83.2cm、横38.1cmの掛軸装で、作者は不明ですが、南北朝時代の制作と考えられています。図柄は慈覚大師が椅子に坐した像で、図上に僧了義による長文の賛があります。この賛によると、慈覚大師円仁(えんにん)(794~864)は延暦13年(794)に下野国壬生(みぶ)に生まれ、15歳の時比叡山延暦寺に入寺して最澄(さいちょう)(伝教大師)に師事し、承和(じょうわ)5年(838)44歳で入唐し顕密両宗を学び、承和14年(847)帰朝後比叡山延暦寺第3代座主となり、師最澄の志を嗣いで天台密教(台密)を大成したという大師の経歴が記されています。また、賛の末尾には本像が永徳(えいとく)3年(1383)正月14日長楽寺の塔頭寺院普光庵(たっちゅうしいんふこうあん)において僧秀尊に授与されたことが記されています。
指定区分 | 県指定重要文化財[絵画] |
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指定年月日 | 昭和40年7月23日 |
所在地 | 高崎市綿貫町992-1(群馬県立歴史博物館寄託) |