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長楽寺絹本著色無準師範像
絹本著色無準師範像(けんぽんちゃくしょくむじゅんしばんぞう)は、縦103.3cm、横59.3cmの掛軸装で、作者は不明ですが、南北朝時代の制作と考えられています。図柄は無準師範(1178~1249)の半身像を描いた頂相(ちんぞう/師が弟子に法をついだ証として賛を書き加え与えた自分の肖像)で、曲ろく(きょくろく/説法や法要のときにもちいる椅子)に安坐した姿が一般的ですが、本像は歩く姿を表した経行像(きんひんぞう)と言われる珍しいものです。無準師範は、宋の禅僧で仏鑑禅師と諡(おくりな)され、その門下には京都東福寺の開山円爾弁円(えんにべんえん)(聖一国師/しょういちこくし)や長楽寺第3世一翁院豪(いっとういんごう)などの僧を輩出した高僧です。
賛
頭髪鬅鬙手骨
稜層開口觸諱鬼
悪人僧挙四天下
尋討應無箇
様村僧
禅人寫予幻質
求賛住阿育王
無準叟 (花押)
指定区分 | 県指定重要文化財[絵画] |
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指定年月日 | 昭和40年7月23日 |
所在地 | 高崎市綿貫町992-1(群馬県立歴史博物館寄託) |