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長楽寺の塑造開山栄朝禅師坐像
長楽寺の塑造開山栄朝禅師坐像(ちょうらくじのそぞうかいざんえいちょうぜんじざぞう)は、長楽寺の開山である栄朝禅師の彫像で、長楽寺の開山堂に安置されています。総高122.2cm、像高81.4cmの塑造(そぞう:粘土などで造形する技法)で、制作年代は鎌倉時代前期と考えられています。
栄朝禅師(釈円栄朝、1165~1247)は、鎌倉時代の臨済宗の僧で、顕密(けんみつ)二教をおさめたのち、明庵栄西に学び印可を受けました。門下には、円爾(えんに)、蔵叟郎誉(ぞうそうろうよ)などがいます。
曲ろく(説法や法要のときに用いる椅子)に安坐し、手には煩悩などを払う時に使う払子(ほっす)を持っていたと思われます。
現在頭と体の部分は塑造ですが、両手および膝から下の部分は後世の補修により木造になっています。また、膝下の木造部分の裏側には長楽寺第38世義運によって享保18(1733)年に行われた修理時の記録となる墨書銘があり、現状を知る貴重な資料となっています。
群馬県内で鎌倉期の塑像としては唯一のものであり、現存する中世塑像としてもっとも古い像に位置づけられるものです。
指定区分 | 市指定重要文化財[彫刻] |
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指定年月日 | 平成25年5月29日 |
所在地 | 太田市世良田町3119-6 長楽寺 |
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