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正法寺聖観音像
正法寺聖観音像(しょうぼうじしょうかんのんぞう)は、総高155cmの立像で、ヒノキ材を使用した寄木造りです。頭部に宝冠を刻み、その下に高い宝髪を調和よく繊細に表しています。顔はやや面長ですがふくよかで、輪郭は引きしまっています。眼は半眼の彫眼です。肩の張りは自然で胸から腹にかけて盛り上がり、腰部へかけて持つ豊かなボリュームとそれを包む衣の襞は美しく、安定感を与えています。各部は均整がよくとれ、繊細ではありますがすっきりした爽快な感じのする像です。さし首で、胴体は左右矧ぎ、両肩のつけ根のところで別木をあてています。漆箔を施してあり、金箔が部分的に残っています。写実的、理知的な手法を多分に用い、宝冠座、顔の一部、衣文等に藤原時代の様式が見られますが、鎌倉時代初期の作品と考えられます。
十二年に一度、午年の4月18日に、1日だけ開帳されます。
指定区分 | 県指定重要文化財[彫刻] |
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指定年月日 | 昭和29年3月30日 |
所在地 | 太田市脇屋町甲562 正法寺 |
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