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東照宮の概要と関連する指定文化財一覧
世良田東照宮は、長楽寺住職天海大僧正(てんかいだいそうじょう)の発願により、日光東照宮の旧社殿が旧長楽寺境内に勧請された神社です。
日光東照宮は、徳川家康の遺命により、元和年間(1615~1624)に2代将軍徳川秀忠により創建され、寛永13年(1636)に3代将軍徳川家光の当宮改築により、現在の豪華な姿となりました。天海大僧正は、この造り替えのとき、元和造営の旧奥社拝殿・唐門・木造多宝塔(明治初年の廃仏毀釈の際取り払われた)を、徳川氏ゆかりの地、世良田にある徳川氏始祖義季開基の長楽寺境内に移築し、荒廃していた長楽寺を復興することを発願しました。その後、社殿の新造と移築工事が完了し、寛永21年(1644)10月11日に正遷宮が行われました。徳川幕府は長楽寺を別当寺とし、東照宮の神領200石を長楽寺の寺領100石に加えた合計300石の朱印地を与え、社寺の管理・祭祀にあたらせました。社殿等の修理は幕府が行い、寛文4年(1664)から天保15年(1844)の間に10回の大修理と5回の小修理の記録が棟札及び古記録に残されています。