令和5年11月1日号こんにちは市長です

　「北セブン」なんて言ったって知る人はごくわずか。私は知っている。「北セブン」とはソフトボールチームである。韮川駅のすぐ前に中村商店という肥料や米を売っていた店があった。先代とは知り合いで時たま立ち寄ったりしていたが、数年前、デザイナーの息子さんが帰ってきて屋敷全体を改装した。素朴でおしゃれな建物。太田市景観賞大賞を取った。その話を書こうとしているのではない。「北セブン」がそこで回顧展を開催した。卒業して65年目、昭和17年生まれの北中の仲間たちである。特別な展示物があるわけではない。大賞を取った建物「太田アートガーデン」で古き良き日を懐かしがっているわけだ。うらやましくなるほどの仲間たちである。回顧展が終わればギャラリーの中庭で同窓会に決まっている。昔ならばどんちゃん騒ぎだろうがあの年になったら大声も出まい。ひっそり加減の宴会になるはずだ。近所に迷惑をかけることはない。
　東京から戻ってきて友達も少なかったころ、PTAの主催する地区対抗のソフトボール大会があり、参加した。次第にレベルを上げて市内の大会に参加するようになって進んでピッチャーをやらせてもらった。腕をぐるぐる回して投げるウインドミル投法を習得した。差別化である。スピードのあるボールを投げた。わが「飯田町B」は何度か県大会に出た。「北セブン」とも何度か戦ったけれど負けたことはなかった。年は近いしよく覚えている。ソフトボールのチームも150チームくらいはあったが、今はぐっと減っている。「北セブンがあったから俺たちはまとまっていられる」と誰かが言っていた。
　お天気は良く、久々に電車で韮川駅まで行った。電車でばったり高校の同級生N君に会った。「これから東京。理髪店に行って飲み会です」。時間を持て余している。鈍行で東京まで、考えられないですよね。（10月13日記）