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令和5年12月1日号こんにちは市長です

ページID:0029813 更新日:2023年12月1日更新 印刷ページ表示
 太田に視察などで来られる人は「太田は外国人が多い」とはなから思っている。工業都市であるから至極当然だ。以前はブラジルやペルーなど日系の人たちが移住してきたが、最近はベトナムなど東南アジアの人が増えている。市全体で1万3千人強、人口に占める割合は6%。思われているほど多くはない。その中でブラジルなど南米系の占める割合は4千人強、外国人人口の約32%だ。そして今や、日系の人たちは定住する傾向にある。ひと昔前は、住所を太田に置いたまま「広島に賃金の高い勤め口があるよ」と聞くと広島に行ってしまう。住所異動しないままである。「こりゃ困る」ということで住所の届け出を義務づけるよう国に要望した。衆議院の法務委員会に出てお願いしたこともある。今は居住地と住所地は一致している。彼らは太田市に共に居住する仲間なのである。
 彼らには決定的なハンディキャップがある。それは「日本語」だ。ボランティアグループ「太田日本語教室あゆみの会」の皆さんが外国人の日本語習得に手を貸してくれている。職を得るには言葉が必須だ。多い日には60~70人の生徒が集まる。もう一つやらなければならない。それは子どもたちの日本語教育だ。小中学校に通う子どもたちは800人を超える。教育の機会均等を考えるとハンディを抱える外国人への日本語教育の強化は必要だ。現状はプレクラス(学校で受け入れる前の日本語教室)、小中学校での学習にバイリンガル教員6人と日本語指導員18人で教育しているが十分とは思えない。進学校への入試突破は難しい。小学生になる前の子どもたちと話をしたことがある。「先生になりたい」「お医者さんになりたい」。高い希望を持っている。日本人も外国人もみな同じ夢を持っているのだ。違うのは日本語ができるかできないか、である。
 外国人日本語学校をつくりたい。彼らが日本社会の戦力になれるようにハンディの根っこを取り除いてやりたい。(11月16日記)